１２月３日日曜日晴れ

元カノが家を出てから１週間ちょい。

寂しくて寂しくてたまらない。仕事から家に帰ると真っ暗な部屋で、お帰りっていってくれる人はいない。毎日残業で休日出勤もして疲れてるから、家に帰ってきてもすぐに寝てしまうからまだよかった。でも日曜日はだめだ。時間がある。

元々彼女に依存しており彼女がいればいいみたいなところがあった。生活の基盤は彼女であり、彼女がいたから頑張れた。自分を一番わかってくれて親なんかより近い存在で、常にそばにいてくれて俺のことを第一に考えてくれて。そんな彼女はもういない。と朝から現実を突きつけられて心が抉られて締め付けられて気持ち悪くなって吐いた。

先週までは、別れる前みたいに恋人みたいに過ごした。一緒にご飯も食べてお風呂も一緒に入ってくっついて寝てイチャイチャしてお出掛けも一緒に行って。別れる前より仲がよかった。出ていくときも、ちょっと一人暮らししてくるから！ていう体で出ていく感じで、しばらく離れて暮らすだけで相変わらず仲良くやっていこうという空気だった。実際に彼女も出ていくのをためらっていたこともありなんでこうなったのだろうと言ってたときもあった。

だから、出ていって１週間経って彼女も俺と同じように寂しく思ってるのかなと思っていた。同じくらいじゃないにしても少しは寂しく思っているだろうと。

今日、家に残った最後の荷物を届けにいった。違った。寂しいと思っていたのは俺だけだった。彼女は微塵もそんなこと思っていなかった。１週間ぶりに会った彼女はどこかぎこちない。事務的な会話だった。彼女からは話しかけてこない。夜に行ったのだが昼間は何してたか聞いたらさっきまでお出掛けしていたと。友達と一日中。

最近はどうか聞くと、色々遊びに誘われてるらしい。婚カツにもたくさん誘われて、今度行くそうだ。

出ていく前にちょっと一人暮らししてくるから！と言ってたけど今はもうそんな感じじゃないの？と聞いた。

正直もう吹っ切れてる。一人暮らししてみたら平気だった。と。俺はもう過去の人だと。実際に別れてるし。出ていく前は仲良くやってたのも、俺にそう言われたからだと。だからまた、演じていたのだと。罪悪感からか情けか、またもや。もう完全に吹っ切れて婚カツとか行ったりして新しい男を見つけるのだと。自分を幸せにしてくれる男を。

俺は、彼女が出ていくときも決めてから、彼女が一人暮らしするに辺り必要なものはすべてあげた。彼女が困らないように。思えば生活費もほとんど俺が出してたし、彼女はたまに食費を出してくれるだだったけど貯金がなかったから、お金も渡した。５０万ほど。引っ越しするお金もなく安いちょっと治安も悪そうなアパートを借りそうだったし、また借金しそうだったし。アパート探しも手伝った。家電も持っていけるものは持たせた。レンジも炊飯器も電気ケトルもテレビもこたつも。なにか買うのもお金かかるし初期費用は安く済ませて渡したお金は生活費にしてほしかった。家にあるもので彼女がほしいものはあげた。足りないものは俺が渡したお金で買っていた。それもHDDレコーダーとか洗濯機冷蔵庫のそこそこ値段がするやつを。お金があるからいいものを買えた。俺が渡したから。荷物を運ぶのも手伝ったし買い物にも付き合った。彼女は車がないから運べるものは頑張って運んだ。出ていく前日の日曜日に夜遅くまで手伝った。毎日残業休日出勤で疲れてたけど、彼女が喜ぶならと。彼女が大変な思いをしないようにと。それで俺の金で買ったものや俺が渡したものに囲まれた部屋で、俺の金で借りて、俺の金で生活してる部屋で、彼女は言うのだ。

もう過去の人だと。忘れた人だと。新しい男を見つけると。婚カツもいくし友達とも遊び歩く。俺の渡した金を使って。遊ぶのもいい、婚カツいくのもいい。恩着せがましく俺の金でとか言いたくはない。でもさ、もう少し、もう少しだけ俺の気持ちも考えてほしかった。確かに俺が勝手にやったことだよ。俺の自己満足かもしれない。でももう少しあるでしょう？言い方が。この一緒に生活した１０年もそうだし、別れて本音で話せて仲良くなってたのも、彼女にとってはごみみたいなもので。俺はなんなんだろう。ほんとになんなんだろう。都合のいい男？１０年尽くしてあげたのだからこれくらいしろ？

吹っ切れるまでと言わず今からでも幸せになるために頑張ってほしいだと？

お前がそれをいうのか。

もう心がおれた。なんなんだろう。